屋根より床(外部になる床)を重視して設計する
平成11年までの省エネ基準では、「最上階妻側」(つまり屋根)が最も厳しく扱われていました。しかし、平成25年省エネ基準は「最下階」(床)が最も厳しくなるようです。設計者様としては、屋根よりも床の断熱材を重視する方向になりそうです。
一般に住宅において、1階をピロティにしたり、共用部(エントランスホールなど)の上に住戸が存在するケースは多くありますが、その場合2階住戸は外部床に該当します。
外部床は、屋根と同程度の断熱性能にするか、もしくは思い切って屋根の断熱材厚みを減らしてでも床の断熱材を強化する方が、今後の省エネ基準をクリア出来ると思います。
特に2階が1ルームタイプの住戸(床面積が小さい)場合、顕著に厳しくなる傾向が見られます。いずれにしても外部となる床断熱材はしっかり考慮しなければいけないようです。
具体的にどの断熱材を何mmにすればよいか?というのは、画一化できませんが、各住戸毎に計算していく過程で、断熱材の必要量が決まります。可能であれば、設計段階から、省エネ計算をご依頼いただければ、費用対効果を考慮に入れた必要な断熱材(種類や厚み)をご提案できます。