省エネ法は京都議定書からはじまった対策の一つですが、単に建築の自由度を狭めているのではなく、快適な住環境を目指しているという見方もできます。

例えば冬場に問題となる「ヒートショック」を未然に防ぐことができます。東北・北海道では冬場には暖房を家全体で行うため、家の中では比較的薄着で過ごせるようです。しかし西日本では局所暖房を行ない、廊下やトイレ等は外部と変わらない温度のことも少なくありません。暖房器具も夜間は消すことも多いはずです。

省エネ対策を行っていない住宅では、極端に言えば温かい部屋から寒い非居室へ行った際に「ヒートショック」状態になり脳梗塞、心筋梗塞などの恐れがあるというわけです。

断熱性能のすぐれた省エネ住宅であれば、家全体を暖房することも容易になり、こうした危険を未然に防ぐ事ができるわけです。